息子という難解な宝物を育てているママに、ぜひ読んでみてほしいこの本。実際に息子を育てている筆者も、この本を通して息子と接することで、今まで以上に彼のことを理解できるようになった気がします。
そこで今回は、本の内容を参考に実際にいくつか取り入れてみた方法や思想などを紹介しながら、この本の良さを紹介できたらなと思っています。女の子ママたちには想像もできないであろう世界にいる私たち。そんな私たちの為に書かれた内容に、何度も感嘆の声が出てしまいました・・・。
本の紹介
『イラストですぐわかる!息子のトリセツ』
著者 黒川 伊保子
イラスト 石玉 サコ
定価 1,320円
出版社 扶桑社
発行日 2021年8月12日
脳科学者である黒川伊保子さんの著書『息子のトリセツ』のビジュアル版。可愛らしいイラストとわかり易くまとめられた内容で、忙しいママたちでもスキマ時間にサッと目を通すことができるのがうれしいポイント。
脳科学を知り尽くした著者が、男性脳という観点で見る息子たちの行動や、接し方を自身の子育て体験を参考に教えてくれていて、これからの日常生活に取り入れやすい内容になっています。
どんな内容?
男性脳を学ぶ
まず最初に私たち母親が学ぶべきは、息子たちは男であり、母親たち女とは根本的に違うということ。本の中でまず最初に紹介されているのが、男性脳の理解=子育てという内容なので、これが特に大切なことなのでしょう。
我が家でも、男性脳の理解を深めるため本に書かれている秘訣心の聖地を与えて想像力を伸ばすを実践してみました。2畳ほどのロフトスペースを親たちが関与しない息子専用スペースにしてみたのです。
最初のうちは、数十分も経たないうちに下に降りてきていたのですが、毎日少しずつお気に入りのおもちゃを置きに行っては戻るというのを繰り返して、ロフトでの滞在時間が増えていきました。そしてある日、大きな画用紙に地図を書き始めたのです。
何の地図を書いているのか尋ねると自分の街の地図を書いているのだと教えてくれました。息子は新幹線や車などの乗り物が大好きなのですが、毎日少しずつ線路や情景を繋ぎ合わせて大きな自分だけの街を作り上げていたんです。飽きっぽい性格の息子が、何日もかけて何かを完成させる日が来るなんて!!誰にも干渉されないスペースがあるだけで、息子の創造力や忍耐力、集中力が伸びたのだと実感することができるという貴重な体験になりました!
生きる力の育て方
生きる力の基礎は、8歳までに作られる。さまざまなセンスと創造力を獲得するために大切な機能である小脳が発達の限界点を迎えるのが8歳頃。そのため8歳までは特に母と子の対話が大切な時期なんだそう。
外国語の習得も、もちろんこれからの人生を豊かなものにするためにはとても大切。しかし、小脳の発達を促すためにも、まずはしっかりと母語である日本語を母と子の対話の中で伝えてあげることがとても大切です。
最近は、お話しすることが大好きな息子と話す時間をたくさん作るようにしています。対話の中で、息子の驚くべき成長を感じることがたくさんあり、毎日大笑いしています。この、対話の時間が息子にとっては成長の糧に、母にとっては日々の癒しになっています。
愛の育て方
この章で紹介されていた優しいことばを入力してということ。我が家では、以前から意識的に取り入れていました。男の子だからこそ、優しい言葉を毎日のように語りかけていました。そのおかげなのか、息子は本当に優しいのです。親バカなのかもしれませんが(笑)
筆者の体調があまりよくないときには、「大丈夫?何か手伝う?」とまだまだ小さな手でどうにかして助けようとしてくれます。きっと、不安で仕方ないのであろう表情で、それでも必死に何かできないか考えてくれている姿に、いつも感動してしまいます。
優しい言葉は入力しなければ出てこないと書かれています。教えられなければ、出てくるはずがない。本当にその通り!国民性なのか、あまり愛を口にしない日本人。しかし、息子たちにはしっかり愛を伝えて優しさを知る男に育ってほしいものですね。
やる気の育て方
今回、この本を読んでいてこれから意識的に取り入れなければ!と感じたのが甘い朝食は、人生を奪うという項目。忙しい朝、サッと食べてくれる菓子パンや、シリアル、パンケーキなどに頼りがちでした・・・
1日の食事の中で、もっとも空腹で脳が飢餓状態で摂るのが朝食。どの食事よりも気をつけなければいけないとのこと。甘い食事では血糖値が跳ね上がり、あっという間に低血糖の状態に。
朝食は、できる限り栄養素を満遍なく摂れるものが理想。朝は忙しい家庭が多いと思いますが、せっかくの1日の始まりの食事。我が家もこれからは、家族みんなで少し早起きして、栄養がしっかり摂れる朝食を心がけたいと思います!
エスコート力の育て方
世界に通じるエスコートマナーをしっかり理解している大人は、果たしてどれぐらいいるのだろうか。これからは、グローバルな世界で生きていくことになるであろう子供たち。語学力ももちろんのこと、エスコートのマナーもしっかり伝えてあげなくては、と思いました。
息子にエスコートしてもらえる日を想像するだけで、胸が熱くなってしまいますが。エスコートマナーで最も重要なことは女性が座るまで、座らないこと。当然、現在の息子は誰よりも先に座ります(笑)
正しくは大人が座らせているのですが。なので、これからは少しずつエスコートマナーに沿った動きができるように、伝えてみようと思います。息子の成長が楽しみです!
最後に・・・
最後に、本の中で作者は母が人生を謳歌していれば、息子はそれなりに魅力的に育つと言っています。喜怒哀楽を母から感じることで、子供の脳にも感性にも良い刺激を与えられる。
正直、耳の痛い内容もありました(笑)でも、男性脳は、1日2回の優しい母の表情を見るだけで、私たち母親を優しい存在と感じてくれるそうです。なので、色々と難しく考えずに、とにかく1日2回以上の優しさを息子に与えようと思います。
可愛くもあり、小憎たらしい時もある。そんな手のかかる存在だけど、息子たちのおかげで救われる時もたくさんありますよね。子育てに奮闘している皆さん!ほどほどに楽しく子育て頑張りましょう!そして、私たちが、人生を謳歌して息子たちの良き手本になってあげましょう!